カラオケ評論家活動

プレジデントオンライン「これからカラオケ店は大復活しそう」記事への唯野見解。

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カラオケボックス業界に厳しい風の吹く昨今ですが、
先日、プレジデントオンラインに経済アナリストの方による表題の記事が掲載されました。

「これからカラオケ店は大復活しそう」経済アナリストがそう考える理由
https://president.jp/articles/-/39584?page=1

タイトルを見る限り、これまで厳しい論調の多かったカラオケ論評記事の中では、
光明とも言える希望を感じ取ることができます。

ただ、実際に記事を拝読した限りですが、
(ある意味仕方ないのかもしれませんが)、
タイトル通り「大復活『しそう』」という予想のみの内容になっていて、
「今さえ乗り切ればカラオケ店舗業界は安心だ!」と感じられるまでの論拠は、
正直見当たりませんでした。。

記事において「大復活しそう」な論拠とされたのは主に以下の内容です。

a. カラオケボックスの強力な換気性による安全性の紹介
b. ワーキングスペースとしての利用需要の見込み
c. ライブビューイングとしての利用需要の見込み

aについては、一般社団法人全国カラオケ事業者協会が9月に発表した、
建築基準法に基づくカラオケボックス特有の換気性を紹介されています。
https://www2.karaoke.or.jp/covid-19/

bについては、(コロナ禍以前より導入傾向はありましたが)、
カラオケボックスにおけるテレワークサービス等のことを指しているかと思います。
以下の唯野記事でも、テレワークサービスを行うチェーン店一覧を紹介しています。
https://enjoysing.com/karaoke7872

cについては、現在ライブビューイングを行える可能性のあるサービスは
JOYSOUNDの「みるハコ」かと思います。
実際、エクシングさんも最近は「みるハコ」に大変力を入れて、
これまで以上の高頻度で新しい動画コンテンツを続々と発表しています。
https://miruhaco.jp/

a~cはいずれも、カラオケ業界に携わる方であれば誰もが知っている情報ですので、
当該記事を読んだからといって
「これでカラオケ業界は安心だ」などと安堵する業界人は皆無かと思います。

もっとも、(カラオケ業界向けではなく)一般の方々向けの記事として捉えれば、
プレジデントオンラインという大型メディア上で、
コロナ禍で偏見を持たれがちのカラオケのマイナスイメージを拭き払い、
カラオケ店舗の今後の可能性を広く多くの方々に示された好記事と言えるでしょう。

記事内にも「「カラオケ」のイメージ全体が悪くなっているのです。」とありましたが、
まさに、まずは正しい情報を周知することでイメージを回復することが、
「大復活」への道の第一歩となり得るものかと思います。

もっとも、記事内には第二歩目以降のハードルもまたはっきりと明記されています。

余暇消費の回復にも、順番があるのです。
まずは外食需要が戻り、髪の毛やネイルなどの飛沫感染がしにくいもので、
かつ、生活に密着しているものへも徐々に需要が戻り始めています。
余暇消費のなかで、
生活に支障をきたすとまでは言えないスポーツジムやカラオケなどが
順番としては最後になってしまうのでしょう。

つまり、カラオケの復活は余暇の中で最も後回しになるとの見解です。
逆に言えば、このままでは「大復活」はいつになるかわからないということです。

当該記事をご一読されたカラオケ業界の方々は、
ぜひともこのことに強い危機感をもったうえで、早急に対策を取るべきと考えます。

以下からは唯野見解となります。

「生活に支障をきたす」とは言えないレジャーの回復は最後になるというのであれば、
まずは「カラオケがなければ生活に支障をきたす」ぐらいのコアなカラオケファンから、
より手厚く店舗に迎えるような施策・サービスを打ち出すのが先決かと思います。

その後、そうしたコアなカラオケファンによるSNS等を介した自主的な情報発信によって、
それが社会全体へのカラオケの好イメージの再浸透へと繋がるならば、
ライトユーザーのカラオケ店舗への回帰速度も加速していくと思われます。

緊急事態宣言時に多くのカラオケボックスが閉店している間、
代替として、多くのカラオケファンはカラオケアプリ等で歌うことを楽しんでいました。

現在、コアなカラオケファンの一定数は既にカラオケボックスに回帰しているとは思います。
しかしながら、カラオケアプリで十分満足される方々もまた相当数いらっしゃると思います。

リスクとの天秤で、店舗ではなくアプリを選ぶ方もいらっしゃることでしょう。

そうした方々に、「やはりカラオケ店舗は楽しい!」「生で仲間と歌い合うのは楽しい!」
といった満足感を、カラオケ店舗はお客様に提供し続ける必要があると思います。

そういう意味で、たとえばJOYSOUND直営店で開催されている、
カラオケ採点結果によってフードメニューが一品無料になるキャンペーンなどは、
まさに店舗に行って歌うことでしか体感できないサービスと思いますし、
点数自慢のコアなカラオケファンへの大きな訴求力にもなっていると思います。

カラオケボックスの安全性を周知するのはもちろんのこと、
カラオケボックスで歌うことを楽しいと感じられるサービスの展開こそが、
来客数の早期回復に向けての王道的戦略かと思っています。

 

<追伸>

カラオケメーカーさんが自社展開されている家庭用カラオケならびにカラオケアプリ、
あるいは(自社展開でなくても)音源のみを提供されているアプリも諸々ございます。

メーカーさんにとっては、
ユーザーに自社音源を利用されることによって一定の収益は保障されるのかもしれません。

しかしながら、そのことでカラオケ店舗が潤うことはありません。

コロナ禍における新しいカラオケの楽しみ方として、
これまで以上に家庭用カラオケ、カラオケアプリの需要は高まったと思われます。

つまりそれは、カラオケ店舗の強力なライバルとして
新たに
カラオケアプリが加わったとも言えるのかもしれません。

だからこそこれからのカラオケ店舗は、ただ単に歌う場を提供するというだけでなく、
店舗で歌うからこそ楽しいと利用者が感じられるサービスが
これまで以上に必要になってくると思っています。

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