カラオケ店のサービスって「安さ」だけ?

唯野はカラオケ評論家という仕事柄、多くのカラオケ店のTwitterを日々読んでいます。
カラオケ店のTwitter戦略の第一目的は、もちろん集客にあるでしょう。
お客様に来店いただけるように、お客様にとって魅力的なTweetを心がけているかと思います。

カラオケ概論

とは言え正直、唯野から見て、内容がありきたりに思えることが多いです。

「お得な情報」という決め台詞で、内容は室料割引かポテトのサービス。
大半がこういった内容のTweetです。
(同じ文面をアプリで自動投稿しているカラオケ店もありますが、それは論外…)。

もちろん、値段が安くなるのはお得でしょうし、
フードサービスがつくのもお得でしょう。

しかしながら、あまりにも多くのカラオケチェーンがこうした同じようなTweetをしているので、
読んでいて、お得感が伝わりづらくなっているのです。

それに、思うのですが、
サービスって、値段を下げることしか、ネタがないのでしょうか?

牛丼屋さんの価格競争の例を見ても分かるとおり、
「安さ」を売りに勝負すると、ライバル店を含めてすべての店舗が疲弊していきます。

「安さ」でいくらお客様が集まったところで、
原価に対する粗利が小さければ、労力に見合った回収は見込めません。

つまり、「安さ」を売りにするのは、将来的には「割にあわない」ことになるのです。

なので唯野は、「安さ」ではなく「コンテンツ」をサービスとして売るべきかと考えます。

お客様に対して、
「ウチのカラオケ店は安いから来てください」というのではなく、
「ウチのカラオケ店は楽しいから来てください」
というべきなのです。

それには、店舗独自のイベント・コンテンツを企画して打ち出せば良いです。

たとえば、自店の中で「カラオケ名人」を名乗る店員さんを設けて、「名人に挑戦!」という企画。
お店で課題曲を何曲か定めて、カラオケ名人が月初めに採点機能つきで歌います。
その「名人」の採点結果を公表し、課題曲で名人以上の得点を上げたお客様に
サービス券などを贈呈するのです。
店内にランキング表を作って、顔写真名前付きでお客様のランキングを掲示しても面白いですね。

あるいは、勝ち抜き名人戦みたいに、お客様の中で最高得点を出された方を名人とし、
翌月に、他の挑戦者を迎え撃つ、みたいな企画とか。

採点以外にも、カラオケ店のアカウントでDAM★ともやうたスキ動画を使って動画公開し、
コラボ相手をお客様から募集するという企画。
毎月、最も良いコラボ動画を投稿したお客様を、店舗で選定して表彰します。
フロントに表彰写真を張り出すと、イベント自体も目立ちますし、店内も活気が出ると思います。

このように、店員さん側もお客様と一緒になって「カラオケを楽しみましょう!」というスタンスを採る。
これが、お客様により親近感を持っていただける接客サービスに繋がるかと思います。

カラオケ概論
考えてみれば、ルーム料金割引、ポテト無料というサービスは、コスト以外、何の労力も使っていません。

単にお店が売単価を下げているだけで、店員さん自身は何のサービスも提供していないとも言えるのです。

そうではなく、個々の店員さんそれぞれによる血の通ったサービスを提供するには、
店員さん自身も、お客様と一緒に「カラオケを楽しむ」というスタンスで、
ある程度、体を張る必要があるということなのです。
(体を張ると言っても、採点や動画撮影で歌うくらいのことです)。

カラオケ店のお客様なのですから、カラオケの好きな方々が多いに決まっています。
そんなカラオケ好きのお客様に喜んでもらうサービスは、
店員さん自身もカラオケを楽しみつつ、カラオケに応じたアイデアで勝負するのが一番です。

ぜひとも、体を張ったカラオケサービスを打ち出してみてください。
それがきっと、ライバル店との差別化に繋がるかと思います。

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