苫小牧カラオケ大会2021で審査を務めてまいりました。

いよいよ本格的に全国でカラオケ大会・イベントの復活が見られるようになりました。
今回、11月13日(土)開催の「苫小牧カラオケ大会2021」にて、
唯野は審査員を務めさせていただきました。

苫小牧カラオケ大会は昨年に続き今年が2回目の開催。
昨年度も実力者の集う大盛り上がりの大会だったと伺っています。

北海道に伺うのは約2年ぶり。
ちょうどコロナ禍の直前、2020年2月に私用で紋別に伺って以来です。

緊急事態宣言が明けたとは言え、飛行機内を見る限り空席も目立ち、
まだまだ乗客の戻りは鈍いように感じられました。
以前のように、安心安全に北海道を行き来する方々でいっぱいになることを願います。

会場は苫小牧市文化交流センター「アイビー・プラザ」です。
400名以上の大きなホールですので、
お客様席もしっかりソーシャルディスタンスが確保されていました。

こちらはホールの様子。
「コロナに負けるな苫小牧」「明けない夜はない」のフレーズに身が沁みます。

受付には北海道米があります。
唯野も会場のあちこちで「北海道のお米はおいしいですよ」と伺いました。
おいしいお米をいつも食べられる北海道の皆様が羨ましいです。

会場設営の様子です。
今回は審査員として伺っていますが、
唯野自身「カラオケ大会プロデューサー」の肩書を持ち、
2014年から毎年数多くのカラオケ大会の運営に携わっておりましたので、
こうした開演前の設営に立ち会えるだけでも高揚感が湧いてきます。
「会場でのカラオケ大会の日々が帰ってきた!」と改めて実感いたしました。

今回の大会のご出場者は35組。
北海道内だけでなく道外からのご出場者もいらっしゃったとのこと。
大会へのご出場者の期待が伺えます。

35組のご出場者はまず「予選会」でそれぞれワンコーラス歌唱を行い、
審査において10組の決勝進出者が決まります。
その後、10組の方々は「決勝戦」で別曲にて改めてフルコーラス歌唱を行います。

今回、唯野とともに審査を担当されたのは、
昨年も審査をお務めされた猪俣優也さんと彩川さくらさん。
猪俣さんは「KWC~カラオケ世界大会」で日本代表に選出される実績をお持ちで、
彩川さんもまたプロ歌手として多くのカラオケイベントで活躍されています。
そして何よりお二人とも、歌に対する愛・大会に対する愛が非常に大きく、
唯野も控室でお話しさせていただいて大変に刺激を受けました。

大会が始まってからは唯野は審査に専念しているため写真はございませんが、
審査席にてお一組お一組の歌唱をしっかりと拝見・拝聴させていただきました。

予選会では衣装・パフォーマンスなどに凝ったご出場者も多く、
審査結果とは別に、ぜひもう一曲聴かせていただきたいと感じた方も
多くいらっしゃいました。
決勝進出者の10組以外にも魅力的な方々が非常に多く、
中でも「生まれてはじめて」「Mela!」「ウィーアー!」は特に印象に残っています。
10組に絞るのが本当に惜しい、という想いがいたしました。

決勝戦のフルコーラス歌唱もまた見応え聴き応え十分でした。
決勝の方々は1曲目とは別の楽曲を歌唱されることになりますので、
審査の視点としては、みなさまの1曲目の時の歌唱を想い起こしながら、
2曲目ではどのような引き出しの違いが見られるか、という点に着目していました。

1曲目で若干の失敗が見受けられた方は2曲目ではしっかり改善されているか、
1曲目で十分に良く歌われていた方は2曲目ではまた別の魅力を伺うことができるか、
フルコーラス歌唱の場合、審査側もまた時間をかけてじっくり拝聴できますので、
大サビの最後の歌い終えまでしっかり審査をさせていただきました。

猪俣さん、彩川さん、唯野の3名による審査の結果、
今回見事「最優秀賞(優勝)」に輝いたのは
「ありがとう…感謝」を歌われた三好直樹さんでした。

唯野が三好さんの歌唱で特に素晴らしいと感じた点は語尾の使い分けです。
語尾を止めて強調する箇所、伸びやかにビブラートを使う箇所、
力強いロングトーンの後にそっとビブラートを添える箇所、
それぞれの使い分けが非常に見事なので個々のフレーズがしっかり届いてきました。

フレーズをどのように歌い終えるかは、印象を司る非常に大事なポイントです。
たとえば何気なくビブラートを掛けていつの間にか声が消えて終わるなどの場合、
語尾が締まらず歌詞の印象も薄れてしまいます。

あるいは、歌い終えをしっかり意識されている場合であっても、
たとえば全ての語尾に例外なくビブラートをかけてしまうと、
歌詞そのものよりもビブラートの方が強調されてしまい、
肝心の歌詞の意味が聴き手の意識に残りにくくなる場合もございます。

◆しっかり止める:「あいしてる」
◆勢いよく切る:「あいしてるっ」
◆語尾の響きを残す:「あいしてるぅ」

◆真っすぐ伸ばす:「あいしてるーーー」
◆伸ばして最後にビブラートを添える:「あいしてるーー~」
◆あえてビブラートを強調する:「あいしてる~~~」

上記それぞれの語尾は、聴き手に残す余韻や印象がそれぞれ異なります。
歌詞の意味や場所・楽曲構成によって語尾の使い分けはさまざまですので、
みなさまもぜひご自身の歌唱の語尾を一度振り返ってみてください。

閉演後、記念撮影をさせていただきました。
(撮影時のみ、無言でマスクを外しています)
昨年優勝者、佐々木大輔さん・佐々木絵梨香さんご夫妻もゲストにいらっしゃって、
開演時に見事なゲスト歌唱をご披露されました。

今回、非常に素晴らしいご出場者揃いの「苫小牧カラオケ大会」は
唯野にとっても大変に濃密なひと時でした。

主宰の「歌って健康委員会」代表の苫小牧市在住の木村慎吾様は、
「地元苫小牧市から楽しいイベントを作り
たくさんの人が毎年楽しみに来てくれるような笑顔あふれる空間を作りたい」
と仰っておられます。

ぜひとも「苫小牧カラオケ大会」が苫小牧を代表する名物イベントとなり、
毎年「苫小牧カラオケ大会」を目指して道内外から多くの人々が苫小牧に集い、
大会前・大会後には、ご来場者様に苫小牧の各名所を巡っていただくことで、
苫小牧の魅力のさらなる全国的な認知に繋がるよう、今後の発展を願っております。

そしてよろしければ、次年度もまた審査に伺わせていただければ幸いです。

 

<追伸1>

審査発表時の挨拶でも申し上げましたが、
フルコーラス歌唱の場合、大サビ前にCメロが入ったり大サビで転調したりと、
曲によっては1コーラス歌唱とは違ったアピールポイントが入る場合がございます。
まさにこの部分が、最後に評価を左右する最重要ポイントですので、
フルコーラス歌唱の場合はしっかり磨き込んでいってください。

また、今回の決勝戦のみなさまの選曲から気づいたことですが、
1コーラス大会で好まれる楽曲を同様に選ばれる方が多いような印象を受けました。

10月17日にアップした以下記事の「追伸」の記載どおり、
フルコーラス歌唱の場合はより柔軟な視点で選曲されても良いのかなと思っています。
https://enjoysing.com/karaoke9824

その意味では、決勝戦の一番最後に歌われた「希望の歌」は、
個人的にも大変に圧巻で深く印象に残っています。
1コーラス大会ではなかなか選曲されない楽曲でもあり、
フルコーラス歌唱だからこその魅力が存分に伝わってまいりました。

多くのカラオケ大会では1コーラス歌唱が主流ですが、
もしもフルコーラス歌唱をされる機会がある場合は、
ぜひとも選曲をより柔軟にご検討いただけると、
みなさまそれぞれの歌唱の魅力の幅がますます広がっていくことと思います。

 

<追伸2>

カラオケ評論家・唯野奈津実は全国のカラオケ大会の審査依頼を承っています。

唯野奈津実に審査員をご依頼されたいカラオケ大会運営者様は、
「審査依頼」のタイトルで以下の唯野奈津実メールアドレスまでご依頼くださいませ。
info@enjoysing.com
(審査料は相談に応じます)。

北海道から沖縄まで全国のカラオケ大会に審査で伺った実績がございますので、
地域を問わず、お気軽にご相談いただければ幸いです。

唯野奈津実の審査員実績は以下の通りです。
https://enjoysing.com/audition

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