KMN杯グランドチャンピオン大会・苫小牧カラオケ大会の審査員を務めます(唯野の審査指針を掲載します)。

カラオケ界の長かった冬にもようやく雪解けの気配が感じられてまいりました。

2019年までは日本全国で毎週のように活発に開催されてきたカラオケ大会ですが、
2020年3月頃からのコロナ禍によって軒並み中止を余儀なくされてしまいました。

それから約1年半もの長い冬を経た2021年10月。
緊急事態宣言もようやく明け、カラオケ大会も再び春の芽吹きが見られるようになりました。

今回、唯野は次の2大会の審査員を務めさせていただきます。

◆10月:KMN杯グランドチャンピオン大会

(写真は前回(2020年2月開催)のKMN杯グランドチャンピオン大会です)

◆11月:苫小牧カラオケ大会2021

(写真は今年度大会のポスターです(定員到達のため出場者募集は締め切っています))

KMN杯はコロナ禍にあってはオンライン形式にて大会を開催されるなど、
形式を問わず柔軟かつ非常に精力的に大会を開催されており、
毎回多くのご出場者の集まる人気カラオケ大会です。

苫小牧カラオケ大会は今年で2回目となる大会で、
北海道中のカラオケ実力者が集う大会でありながらかつ
「歌って健康!」をスローガンに掲げるスケールの大きい大会です。

唯野自身、コロナ禍においてはオンラインカラオケ大会の審査がメインでしたので、
会場でのカラオケ大会の審査は久しぶりということもあり、
ご出場者様の歌唱を生で拝聴できることを大変に楽しみにしているところです。

 

さてここで、審査員・唯野奈津実の審査指針について簡単に説明申し上げます。

音程やリズムといった基礎的な部分はしっかり押さえていただく前提で、
特に「歌詞を伝える力」「楽曲の世界観を伝える力」を重視いたします。

発音の明瞭さ、効果的な強弱の付け方、楽曲に合った表情やステージングなどを通して、
その楽曲の持つ世界観をしっかり表現されているか・しっかり伝わってくるかを、
審査席にて拝見・拝聴させていただきます。

逆に言えば、たとえ正しい音程かつ美しい歌声で見事な声量で歌い上げられたとしても、
発音が曖昧で歌詞が伝わりづらく押し引きのバランスも不自然な歌唱であれば、
「伝える」という観点からは高評価とさせていただくのは難しいです。

ぜひとも「歌詞を伝える」「世界観を伝える」という観点で練習いただければと思います。
(そのためにはやはり明瞭な発音が欠かせません)

さらに上位入賞を目指す方であれば、上記に加えて、
「他の誰も真似のできない、自分にしか歌えない歌」を目指してください。

唯野はこれまで数多くのカラオケ大会を運営・審査・取材しており、
いわゆる「カラオケ大会定番曲」についても多く存じております。

こうした「カラオケ大会定番曲」ですが、
実は多くの方々が「同じような歌唱」をされていることが多いのです。

おそらくは同曲を歌われる優勝経験者等の歌唱を参考にされているのかと思いますが、
みながみな同じ方の歌唱を参考にされると当然にして差がつきません。

審査員目線で言えば、先が読めてしまうのです。
「おそらく次のフレーズはこう歌うのだろうな」と予測が先に立ってしまうのです。

もちろん予測通りの歌唱であったとしても十分に見事に歌えていれば、
相応の高評価を獲得されることは可能です。
しかしながら、その中からさらに一歩抜きん出た評価を目指すのであれば、
ぜひとも「自分ならではの歌唱」を目指してみてください。

フレーズの譜割り方や抑揚の付け方や歌詞の強調ポイントなどを少し変えるだけでも
十分にオリジナリティは増すものです。
あなた自身が「より良い」と思える歌い回しをいろいろ追求してみてください。

その上にさらに、あなただからこそ持つその歌への想いを乗せて歌われると、
良い意味で「審査員の予測を裏切った」新しい歌唱として評価されるはずです。

また、生のカラオケ大会においては表情やステージングもまた重要な歌唱表現要素です。
ぜひとも、歌声だけではなく「見せ方」による表現も意識してみてください。

視覚的にしっかり引き付けられれば、歌声もぐっと聴き手に届きやすくなります。
楽曲に応じたステージングでしっかりと楽曲の世界観をお伝えください。

・言葉力(歌詞・世界観が伝わってくる歌唱かどうか?)
・独自性(その人だからこそ表現できる歌唱かどうか?)
・求心力(ステージングを含めて聴き手を引き付ける歌唱かどうか?)

上記3点を意識いただければ幸いです。

KMN杯、苫小牧カラオケ大会の各会場で皆様方の歌唱を拝見・拝聴させていただくことを
心より楽しみにしております。

 

<追伸>

1コーラス歌唱の大会と2コーラス・フルコーラス歌唱の大会とでは、
それぞれで歌い方や選曲を変えていただいた方が良い場合もございます。

たとえば1コーラス歌唱の大会であれば、
サビを大サビ(=楽曲のラスト)ぐらいに盛り上げて歌うほうが、
聴き手に対するインパクトも増しますし審査員へのアピールにも繋がります。

逆に2コーラス・フルコーラス歌唱の大会であれば、
1コーラス目と2コーラス目の「歌い分け」が審査の分かれ目となります。

1コーラス目で盛り上げ切ってしまうと2コーラス目のアピールが弱くなりますし、
1コーラス目と2コーラス目を同様に歌ってしまうとインパクトが半減します。
楽曲制作者は1コーラス・2コーラスそれぞれに意味を持って制作されていますので、
それぞれに対して相応に歌い分けることをぜひ意識されてみてください。

また、1コーラス歌唱の大会の時は十分にインパクトのある楽曲であっても、
フルコーラス歌唱の大会で同じ楽曲を歌唱すると、
相応に表現を工夫しないと聴き手に「間延び」感を与えてしまう場合もあります。

具体的に言えば、1コーラス歌唱の大会では、
1コーラスの歌唱時間の長い楽曲(2分台後半ぐらいまで歌える楽曲)が人気ですが、
こうした楽曲をフルコーラス大会で歌うと歌唱時間が6分程度になる場合もあります。
その場合、言ってしまえば「6分間飽きさせない歌唱」を求められることとなります。

逆に、1コーラスが1分台前半など、
1コーラス歌唱ではやや物足りない楽曲(アップテンポ曲など)は、
フルコーラス歌唱の大会であれば歌唱時間も程良く、アピールもしやすいと考えられます。

1コーラス大会、2コーラス大会・フルコーラス大会それぞれの特性を捉えたうえで、
ご自身に合った選曲をご検討くださいませ。

 

<追伸2>

カラオケ評論家・唯野奈津実は全国のカラオケ大会の審査依頼を承っています。

唯野奈津実に審査員をご依頼されたいカラオケ大会運営者様は、
「審査依頼」のタイトルで以下の唯野奈津実メールアドレスまでご依頼くださいませ。
info@enjoysing.com
(審査料は相談に応じます)。

北海道から沖縄まで全国のカラオケ大会に審査で伺った実績がございますので、
地域を問わず、お気軽にご相談いただければ幸いです。

唯野奈津実の審査員実績は以下の通りです。
https://enjoysing.com/audition

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