次世代カラオケに期待したいこと~オンラインとオフラインの融合

先日唯野が出演させていただいたFM番組「The BAY☆LINE」の中で、
「今のカラオケをお笑いにたとえると第○世代?」という質問がありました。

唯野はお笑いには詳しくないのですが、
あえて「世代」という区切りをつけるならと考えてみました。

ターニングポイント別にざっくり分けると以下のような感じかと思います。

◆第一世代:1970年頃~カラオケの誕生・展開
◆第二世代:1985年頃~カラオケボックスの誕生・展開
◆第三世代:1992年頃~通信カラオケの誕生・展開
◆第四世代:2003年頃~カラオケのブロードバンド化対応
◆第五世代:2010年頃~採点機能・録音録画機能の充実

生放送で時間が限られているので5世代程度に区切りましたが、
他に追加するのであれば、第一世代と第二世代の間に
「レーザーカラオケ・歌詞モニターの誕生・展開」が入っても良いかもしれません。

さて、気になるのは第五世代以降です。

採点はLIVE DAMシリーズの「精密採点DXシリーズ」がカラオケ番組で多く使われたり、
撮影はDAM★とももうたスキ動画もサービスインから多くのユーザーに利用されています。

これらのサービスの開始が約10年前と考えると、
逆に言えばここ10年間はさほど大きな変化はなかったとも言えるように思えます。

もちろんこのことを「カラオケ文化は成熟期に達した」と捉えることもできます。
おそらく2019年までの常識であれば、十分に成熟と言って良かったと思います。

しかしながら、時代は変わります。

2020年のコロナ禍において、カラオケを取り巻く環境は大きく変わりました。
感染症拡散の要因とされる飛沫接触の生じやすい娯楽として、
カラオケは時にマスメディアなどから危険視されて報じられる場面も生じました。

コロナ禍における「新しいカラオケの楽しみ方」を何かしら提示しないことには、
カラオケ業界は今後非常に厳しいこととなるようにも思えます。

つまり、その新機軸こそがカラオケの「第六世代」となり得るものかと思います。

新機軸のキーワードは、やはり「オンライン」と思います。
実際、日本社会においてもリモートワークの推進をはじめ、
急速にオンラインインフラが取り入れられ始めています。

カラオケにおいてもオンライン利用を楽しめるスマホアプリが充実しています。

その中でも特に人気の高いpokekaraは無料アプリでありながら、
曲数も数万曲と充実していて採点も録音も可能で、
自身の歌唱をオンライン上に公開・共有するSNS機能も備えています。
https://www.pokekara.com/
アプリ全体のダウンロードランキングの上位に入るぐらいの広い支持を集めています。

実際、2020年の緊急事態宣言発令時に全国のカラオケ店が一斉閉店となった際に、
代替としてカラオケのスマホアプリを利用し始めた方も多いかと思います。

スマホがあればどこでも歌え、歌唱をオンライン上にアップでき、
多くの仲間と歌唱音源を共有できるというのは大変に魅力的です。

ここで、メーカーさんやカラオケ店舗事業者さんに考えていただきたいのは、

「カラオケはスマホアプリで十分楽しいから家で歌えばいいや」

といったユーザーがもし仮に今後増えていくとするならば、
今までのサービス提供のやり方では対応しきれないということです。

だからこそ、今こそオンライン向けのカラオケサービスを
早急かつ積極的に打ち出していく必要があると考えています。

メーカーさんもスマホの有料カラオケアプリを展開されています。

◆カラオケ@DAM
https://www.clubdam.com/spkdam/

◆分析採点JOYSOUND(iOS)
https://www.joysound.com/web/s/mobile/bsj

◆カラオケJOYSOUND+(Android)
https://www.joysound.com/web/s/mobile/karaplus

優位点は何と言ってもカラオケ音源の品質の高さならびに楽曲数の多さです。
また、採点機能も他アプリに比べて精度が高いと思われます。

高品質ゆえに有料制であるのは十分に理解することができます。
(曲数などの制限付きで無料で利用することも可能)
ただ、他のスマホアプリと比べて、
歌唱音源のアップロード機能を有していないのがネックと言える点です。
そういう意味では(広義の)オンライン利用には対応していないと言えます。
(採点結果を競う、等のオンライン対応はございますが)

また、カラオケ店舗事業者の例としては、複合施設のラウンドワンさんにて
カラオケルームとカラオケルームを中継する「リモートカラオケ」を展開されています。
https://www.round1.co.jp/service/r1live/remote/ka.html

もっとも、デュエットなどをリモートでリアルタイムに行うような楽しみ方は、
ネットワーク遅延による若干のタイムラグの懸念もあるなど、
まだまだ課題はあるかと思います。

昨今、カラオケ業界全体がサービス展開を「自粛」されているような気がします。
むしろ今だからこそ、新しい視点でのサービスを打ち出していただき、
カラオケ業界に新しい風を絶えず吹き込んでいただけることを期待しています。

その「新しい風」のキーワードが「オンライン」と感じています。

 

<追伸>

オンラインとオフラインは時に二項対立で語られる場合があります。

「カラオケがオンライン化したらカラオケ店舗などのオフラインの場はどうなるのか」
「お店で歌う文化がなくなっても良いのか」

といった懸念を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。

しかしながら、オフラインにはオフラインでしか味わえない利点がございます。
すなわち、ライブ感ならびに同じ場にいる友人たちとの楽しさの共有です。

したがって、カラオケ店舗がなくなるなどは当然にして「あり得ない」と考えます。

むしろ、オンラインという新しい楽しみ方が展開されることで、
オンラインとオフラインを融合した新しいカラオケ文化が生まれることが期待できます。

たとえば、カラオケ店舗にてカラオケ機器を使用したライブ配信が可能になれば、
オフラインのカラオケ店舗での歌唱の様子を
その友人たちはオンラインにてリアルタイムに共有することができます。
(現状はカラオケ店からDAM・JOYSOUNDの音源を生配信することは権利上NGです)

カラオケ喫茶にキャンペーンに訪れる歌手のミニライブを
オンラインで配信するような運用も一案かと思います。

オンラインとオフラインが融合した新しいカラオケの楽しみ方が誕生した時、
それがカラオケの「第六世代」と呼べるサービスとなるのかもしれません。

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