オンラインカラオケ大会を開催して気づいたこと~新東京カラオケグランプリ2020

2014年よりカラオケ大会プロデューサーとして毎年複数の大会を運営してまいりました。

◆2014年:東京カラオケグランプリ2014、第1回わくわくカラオケグランプリ
◆2015年:東京カラオケグランプリ2015、第2回わくわくカラオケグランプリ、池袋昭和歌謡のど自慢
◆2016年:東京カラオケグランプリ2016、第3回わくわくカラオケグランプリ
◆2017年:新東京カラオケグランプリ2017、第4回わくわくカラオケグランプリ、日本カラオケボックス大賞2017東京都代表選考会
◆2018年:東京カラオケまつり2018(全5回)
◆2019年:東京カラオケまつり2019(全6回)、第5回わくわくわくカラオケグランプリ

しかしながら2020年は想定外のコロナ禍の影響により、
残念ながら従来の形式での大会を開催することができませんでした。

この「新しい生活様式」下ではオンラインによる活動が奨励されているということもあり、
SNS上などでも、有志によるオンラインカラオケ大会の開催の様子を目にしていました。

そこで唯野もオンラインカラオケ大会を開催することといたしました。
それが新東京カラオケグランプリ2020です。

https://tokyokaraoke.com/

とは言え、唯野もオンラインカラオケ大会は初めてでしたので、
いろいろ手探りの状態からの大会構築となりました。

定員については当初は30組とし、受付は先着順とさせていただいていました。
募集期間は当初は20日間ほどを予定していて、
この20日間で何とか30組の応募があれば良いかなと思っていたのですが、
いざ受付を開始してみると、わずか20分で30組の応募をいただくこととなりました。

このあまりの定員到達の早さは全く想定しておらず、
カラオケユーザーがどれだけカラオケ大会の開催を待ち望んでいたのか、
唯野自身も改めて肌で感じることができ、
同時に唯野自身の見積もりの甘さを申し訳なくも思いました。

急遽募集要項を練り直し、
最終的には追加応募を含めた全52組の方々にご出場いただく大会となりました。

大会運営にはエクシング様とカラオケボイスドリンク様のご協力をいただき、
エントリー動画の応募についてはエクシング様にうたスキ動画の利用を許諾いただき、
カラオケボイスドリンクは入賞者に贈呈させていただいていました。

エントリー動画の応募期間終了後、審査期間に入り、
つい昨日の12月7日(月)に審査結果の発表をいたしました。

◆ご出場者のエントリー動画一覧(全52曲)
https://tokyokaraoke.com/?p=696

◆審査結果
https://tokyokaraoke.com/?p=850

みなさまの高い歌唱力もさることながら、
振り付けや小道具など見せ方にも工夫を施されたご出場者様ばかりで、
かつご出場者全員が歌うことを心から楽しんでいらっしゃる様子が伺えました。

今年は会場ではなく動画を通してご出場者様にお目に掛かることとなりましたが、
皆様方のパワー・エネルギーについては、動画越しであっても存分に伝わってまいりました。

お一人お一人の動画を拝見させていただいて、こちらも楽しい想いでいっぱいになりました。
ご出場いただいた52組の皆様、大変ありがとうございました。

同時に、早々に募集定員に達したため、
当大会へのご出場を検討されていながらご出場いただけなかった方々に対し、
この場にて深くお詫び申し上げます。

さて、今回の大会ではご出場者様のご希望傾向を測り、
今後のカラオケ大会運営に活かすために、
実験的な要項をいくつか取り入れさせていただきました。
それらをここで少し紹介いたします。

◆出場権の先着順

これまでの唯野運営カラオケ大会では、おおよその募集期間を一ヶ月間ほど設け、
その間にいただいたエントリーは一旦すべてを受け付けていました。
その後、(これまで全ての大会で募集定員以上のエントリーをいただいておりますので)
募集期間終了後に行う「音源審査」(事前選考)にて、
募集定員数までの上位者をご出場者として選出させていただく方式を採っていました。

ただこの方式の場合、選考を通過するご出場者の顔ぶれが毎回同じ傾向となってしまい、
「出場したいにもかかわらず何度応募しても出場できない人もいる」
といったご指摘をいただくこともございました。
「事前選考ではなく先着順にしてみては?」といったご指摘もございました。

そこで今回は初めて先着順方式を取り入れてみました。
すると先ほど申し上げた通り、受付開始20分で定員をいただくこととなりました。

本来であれば、受付開始時間にご都合のつかない方もいらっしゃると思いますので、
せめて最低24時間は受付の門戸を開いておくのが妥当かと思うのですが、
定員数の兼ね合いもあり今回はやむなく短時間での締切とさせていただきました。

どのような応募方式がご出場希望者に最も広く機会を設けることができるのか、
引き続き唯野の方でも検討していきたいと思います。

◆歌唱時間

通常のカラオケ大会では一人当たりの歌唱時間をワンコーラスとすることが多いです。
これは、大会進行のタイムスケジュールを鑑みると、
たとえばワンコーラス以上の歌唱で100名規模の出場者を募る場合、
どうしても開演が長時間となってしまうという点が大きな理由のひとつです。

その点、オンラインカラオケ大会であれば開演時間に制約はございませんので、
歌唱時間を短縮する理由もなくなります。

今回の新東京カラオケグランプリではあえて「ワンコーラス以上であれば自由」としました。
つまり、ワンコーラス歌唱もOK、フルコーラス歌唱もOKとしたわけです。
(もちろん、選択によって審査結果が左右されることはありません)

自由にした場合、はたしてみなさまどこまで歌われるのか、
その傾向を確認させていただきたかったというのがその理由です。

唯野の予想ではワンコーラス歌唱とフルコーラス歌唱の割合は半々といったものでした。
しかしながら実際はほとんどの方がフルコーラス歌唱の動画でご応募されていました。

歌唱時間が自由であれば、みなさまフルコーラスを歌い、
審査もフルコーラスにて望まれていることがわかりました。
予想と違った傾向をいただき唯野自身も運営面において勉強になりました。
オフライン大会でのフルコーラス歌唱は時間制約上、厳しいと思いますが、
オンラインあるいは音源審査など、時間に制約のない場であれば、
今後はフルコーラスをベースとしても良さそうです。

◆ご出場者のお名前

唯野がこれまで開催してきた大会では、実名でのご出場を原則とさせていただいていました。
これは、出場者層を幅広く募り、出場にあたっての門戸を広くすることが大きな目的です。

ハンドルネームによるご出場の場合、どうしても「内輪感」が強くなるように思え、
たとえばネットコミュニケーションに慣れていないご年輩の方々など、
一見さんからすると敷居が高くなってしまうといったところが懸念されると思っています。

今回は(東京カラオケまつりのような共催ではなく)唯野が単独で運営する大会であり、
かつWebのみで完結するオンライン大会ということもあって、
どのぐらいの方々がハンドルネーム出場をご希望されるのかを肌で感じる目的もあり、
ハンドルネームの利用を可といたしました。

唯野の予想では、本名ご出場とハンドルネームご出場の割合は半々といったものでした。
実際は、本名:ハンドルネームの割合は約1:2ぐらいで、
ハンドルネームを希望される方の方が多い結果となりました。

今後ですが、お名前につきましては、
会場で開催する大会ならびにオンラインであっても他の企業様と共催する大会は、
広く門を開くという理由からこれまでどおり本名出場としたいと思っています。

ただ、今回の新東京カラオケグランプリオンラインのように、
唯野単独で開催するオンライン大会であれば、
ハンドルネームによるご出場でも良いのかなとも思っています。

◆コラボ動画によるエントリー

今回、オンラインカラオケ大会でうたスキ動画を使用させていただいているので、
その特性を生かしたエントリーも受け付けることといたしました。
すなわち、コラボ動画エントリーです。

こちらについてはどのぐらいのご応募があるのか全くの未知数でしたが、
52組のうちに1組の方からコラボ動画のご応募をいただきました。

コラボによるエントリー動画を拝見したところ、カラオケ大会動画として非常に斬新で、
こうした自由さもまたオンラインカラオケ大会という環境では「有り」と思いました。
コラボ動画でのご応募、ありがとうございました。

 

このあたりの実験的な試みを経て、
さらに今回実際にオンラインカラオケ大会を運営してみて唯野はあることに気づきました。

当大会の当初の開催動機は「会場での大会が開催できないことへの代替」でした。
つまり、オンライン大会はあくまで通常の大会の「代わり」という認識でした。

しかしながら今回、実際に開催してみて、
「オンラインカラオケ大会にはオンラインカラオケ大会独自の良さがある」と感じました。

会場でのカラオケ大会では実現できない歌唱表現や
オンラインカラオケ大会だからこそ本来の実力を発揮できる要素もあることに気づきました。

オンラインとオフラインの違い、双方のメリットについては、
(長くなりましたので)次の記事で改めて申し上げようと思います。

今後コロナ禍が収束に向かい、
2021年には再び会場開催のカラオケ大会が復活することを願いますが、
オンラインカラオケ大会もまた、会場での大会とは違った「新しい文化」として定着し、
双方が共存・両立していくことができれば、
コロナ禍の災厄における数少ない怪我の功名を獲得できたと言えるかと思います。

 

<追伸>

オンラインカラオケ大会の場で皆様のご様子を動画で拝見いたしましたので、
唯野自身も動画にて御礼の挨拶をさせていただこうと考えました。

しかしながら残念なことに数日前から舌先に口内炎ができてしまい、
今現在、普通に話をすることが(舌が歯にあたって痛くて)困難な状況にあります。。

舌を使わずに話すとフガフガになってしまって失礼なので、
治りましたら改めて挨拶動画をアップさせていただきます。

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