カラオケ評論家活動

シダックスさんの8月末での大規模閉店のニュースについて

投稿日:2016年8月31日 更新日:

8月30日に東洋経済オンラインで報じられたこちらのニュースが、
カラオケ業界ならびにカラオケユーザーの間で大変大きな話題になっています。

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発覚!カラオケ「シダックス」が大量閉店へ
旗艦店の渋谷をはじめ、全国44店を8月末閉鎖
http://toyokeizai.net/articles/-/133591

上記記事によるとこの8月末だけで既存店44店舗を閉店するとのことであり、
「カラオケチェーン店の最大手シダックスさんにいったい何が?」
といった驚きをもって受け止められた方々も多いかと思います。

実際、この一日の間に唯野宛てにも複数のメディアから電話等で
コメントの依頼をいただきました。

一時期は全国300店舗を超え、カラオケチェーン業界で店舗数第一位を誇り、
またカラオケチェーン業界初の全47都道府県への出店も果たしたシダックスさんですが、
実はこの8月に限らず、ここ数年、店舗数を減らす傾向にありました。

今回の報道を受けて、改めてカラオケチェーン店の店舗数ランキングを集計してみました。
https://enjoysing.com/chainranking

8月末閉店分を加味したうえでの数値となりますが、
店舗数業界第一位・第二位のビッグエコーさん、まねきねこさんは400店舗超え、
第三位のBanBanさんも400店舗近くを展開しているのに対し、
第四位のシダックスさんは、今回の閉店後は約200店舗となり、かなり差が出てきています。

ほんの数年前までは、ビッグエコーさん、まねきねこさん、シダックスさんは、
それぞれの300店舗前後で凌ぎを削っていました。
上位チェーン店が年々店舗数を増加しているのに対して、シダックスさんは減少している…。
このあたりの理由について、以下、唯野なりに分析してみました。

シダックスさんは自店舗のことを「○○店」ではなく「○○クラブ」と呼びます。
これは、シダックスさんが店舗を単なるカラオケ店としてではなく、
地域におけるコミュニティーの中心施設であることを目指していたためと思われます。
それゆえの、地域の「クラブ」というわけですね。
実際、カラオケ店舗事業の運営会社も
「シダックス・コミュニティー株式会社」という名称であるぐらいですので、
クラブ、コミュニティーには十分なこだわりを持たれていたのかと思います。

カラオケ店舗でありながら地域のコミュニティー役をも担う、
という狙いからか、カラオケ店舗を利用したカルチャースクール事業を展開します。
この試みは他カラオケチェーン店には見られず、シダックスさん独自のものでした。

しかしながら、ここ数年のカラオケユーザーのカラオケ店舗の利用形態は、
昔ながらの「飲み会の二次会」的な、多人数でわいわい利用するというものから、
「一人カラオケ」のように少人数でじっくり「カラオケ」「歌」そのものを楽しむように
変わってきています。
こうした「歌」専任の利用者は、「カルチャー」にはあまり食指は動かないかと思われます。

また、少人数での利用の場合、歌唱中に店員さんに入室されることを避けたいという理由で、
フードオーダーの注文を控えてしまうという傾向も見られます。
シダックスさんは「レストランカラオケ」と冠していることからもわかりますように、
フードメニューに非常に強く力を入れています。
したがって、少人数カラオケの一般化によってフードオーダーが減少してしまうと、
想定していた収益モデルが崩れてしまうのではないかと思われます。

つまり、一人カラオケ・少人数カラオケの一般化によって、
カルチャー教室の利用やフードオーダーの需要があまり見込めなくなり、
さらには地域コミュニティーとしての「あり方」の見直しも余儀なくされ、
その結果、今回のように店舗数のスリムアップを図る施策を取ったのではないかと
唯野は考えています。

もっとも、ここで大事なことを申し上げたいのは、
今回の閉店店舗を除いても、シダックスさんはいまだ200店舗ほどを展開する、
カラオケチェーン業界の大手であります。
一部報道によれば、この200店舗に10億円の投資をして事業強化を目指すともありました。

そういう意味でも、シダックスさんは今後もカラオケチェーンの雄として、
しっかり存在感を示していただけることかと思います。
今後とも「きれい!おいしい!うれしい!」店舗であり続けていただけることを期待しています。

◆マスメディアのみなさま

本件見解についてのご質問や取材依頼・コメント依頼は、
以下までメールもしくはお電話にてお願いします。
info@enjoysing.com
090-2202-5616

<追伸>

唯野が初めてテレビに出演した約10年前。
撮影にご協力いただいたのはシダックスさんでした。

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あの頃は毎週のようにこちらの店舗に通っていたものです。
シダックスさんの今後に唯野は非常に期待しています。

<08/31追記>
シダックスさんの公式サイトに、東洋経済オンラインの記事に関する見解が掲載されました。
http://www.shidax.co.jp/upload/978/20160831.pdf

◆9月末迄に最大80店舗の不採算店舗の閉店
◆残った既存店舗には相応の設備投資を実施
◆報道における「あるOB社員」及び「関係者」が語った内容は事実ではない

とのことです。
唯野を含め、私たちも報道記事を見る際は常に、
「事実」と「伝聞」を区別して読み解く必要がありますね。

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