カラオケボックスの多様な使われ方、カラオケの多様な楽しみ方

03/31のフジテレビの夕方の報道番組「みんなのニュース」にて
「進化し続けるカラオケボックス」というテーマの特集が放送されました。

今や歌うだけの場ではなく、ランチ会を楽しんだりDVDを観たり、
会議室として使ったりはたまた英会話教室サービスが展開されていたり、
カラオケボックスの利用法も、昔に比べて多様化してまいりました。

それにあたって、唯野は以下のようにコメントさせていただきました。

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街中を見渡すと案外、個室として使えるプライベートスペースはないものです。
近いところで言えばネットカフェになりますが、それでも個室は少なく、
大半はパーティションに区切られている程度の空間かと思います。
あえてプライベート個室を挙げるとすれば公衆トイレになりますが、
本来の目的以外の利用方法でリラックスできる場ではさすがにないかと思います。

そういう意味でもカラオケルームというのは、
「外にあるプライベート空間」としても重宝されていると言えます。

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放送がフルサイズ(9分39秒)で、フジテレビのサイトに公開されていますので、
よろしければ以下のサイトから動画をご覧くださいませ。
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00320360.html

さて、放送では時間の都合上、上記の説明のみとなりましたが、
事前準備においては、もう少しいろいろなネタを提示していました。

せっかくですので、以下で少し紹介させていただきます。

 

Q. ここ数年、利用客数が増えている背景には何があるのか?また、それまで減っていた理由は?

まず、「近年までカラオケ利用客数が減少傾向にあった」というのは
いわゆる俗説(単なるイメージ)であり誤りです。
全国カラオケ事業者協会が毎年発行する「カラオケ白書2015」によると、
2001年以降、カラオケの年間利用者数は4600万人~4800万人の間を推移しており、
直近15年間では年間利用者数は「横ばい」というのが正しい統計結果です。
http://www.karaoke.or.jp/05hakusyo/2015/p1.php

もっとも、カラオケボックスの利用形態は「第二次カラオケブーム」
と呼ばれた1990年代半ばと比べ、多様化しています。

★「第一次カラオケブーム」…1980年代後半頃
→1985年にカラオケボックスが岡山県に誕生したことによる、
ボックス形式のカラオケ店舗が全国的に普及したことに伴う女性・ファミリー利用者の増大によるもの

★「第二次カラオケブーム」…1990年代半ば頃
→1992年に通信カラオケが誕生したことによる、
カラオケ曲数が爆発的に増加したことに伴う若年利用者の増大によるもの

(上記はカラオケ評論家・唯野奈津実による独自の定義です)

 

Q. カラオケを使用する人たちの変遷は?

「カラオケブロードバンド元年」(2003年)以降、
カラオケの楽しみ方が多様化したことで「一人カラオケ」等の利用客が増大し、
近年では多くのカラオケ店において、お客様のうちの3割は一人様での来店と言われます
(2012年以降、唯野が複数の大手カラオケチェーンの広報等から確認した内容です)。

2000年代前半までは、カラオケと言えば
「みんなでワイワイ」「ストレス発散」「二次会の定番」といった使われ方がメインでした。
しかしながらカラオケのブロードバンド化によって全国のカラオケ機器が通信で結ばれ、
オンライン採点ゲームや録音・録画機能といった一人でも楽しめるコンテンツが登場しました。

その結果、カラオケは「単にその場で歌うもの」といったクローズドな楽しみ方だけでなく、
「全国のライバルと採点で競い合う」「全国のカラオケ仲間に自分の歌唱映像を公開する」
といったオープンドな楽しみ方をも可能としました。

近年、若い世代の「飲み会離れ」「会社の付き合い離れ」という言葉も聞き、
またスマホ等の普及により娯楽も多様化していますが、
カラオケに関しては2000年代以降、安定した利用者人口数をキープしているのは、
このように楽しみ方が多様化してきたことも一因として挙げられます。

 

カラオケは今後どのように進化していくのか、
カラオケボックスは今後どのように変化していくのか、
このあたり、今後また記事として紹介させていただきたいと思います。

<追伸>

唯野写真
唯野のプロフィール写真として上記をお送りしたのですが、
背景をしっかり消した状態で番組では使われていました。
お手数をお掛けしました。。

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