高橋名人マーケティング~カラオケメーカーも自社員の「名人」を立ててみましょう。

昔、ハドソンの高橋名人っていましたよね。
ちょうど今、30代後半の男性なら、当時知らない人はいなかったはず。
「16連射」と言って、一秒間にボタンを16回押すことができる達人。

・・・今にして思えば、何が凄いのかという感じですが(笑)。
でも、当時の子供たちにとってはヒーローでした。

それに乗じてか、コナミの毛利名人、バンダイの橋本名人など、
各メーカーが、「名人」を登場させてきました。

わからない方のために。
これは1980年代後半に大流行したファミコン界のお話です。
ファミコンソフトのメーカーが、競って「名人」を誕生。
で、その名人とは、元をたどれば、ソフトメーカーの社員さんなのです。

ではでは、ファミコンの「名人」とはそもそも何ぞや?
何をもって「名人」というのか?
…これ、誰も定義できませんよね?

つまり、何事も名乗ったもの勝ちと言うことです。
定義は、名乗ったところが勝手に決めれば良いのです。

すると、それなりにマスメディアを介して話題を集めることができます。
つまり、「注目される」というアドバンテージを得ることができるのです。

同じように、
カラオケメーカーさんも名物社員さんを「名人」に仕立てて
プロモーションすれば
ものすごい宣伝効果に繋がるのではと思っています。

たとえば、「カラオケ名人」の定義を、自社の採点ゲーム攻略名人として、
とにかく高得点を出せる社員さんを、前面に売り出す。
第一興商さんであれば精密採点DX、エクシングさんであれば分析採点Ⅲ。

メーカー社員としてのアドバンテージはしっかり使ってよいでしょう。
ユーザーには公開できない採点ゲーム攻略の秘訣を駆使して、高得点を連発すればよいのです。

それだけで、採点マニアさんからは「名人」「神」として崇められるはず。

その名人を広告塔にして、さまざまな自社情報・サービスを積極的に配信をすれば、
名人の動向に注目が集まってユーザーが増えますし、話題になればメーカーのシェアも上がります。

採点機能で言えば、
今は圧倒的に第一興商さんの精密採点DXのほうがマスメディアに取り上げられています。
ここで、エクシングさんの「カラオケ名人」が立ち上がって、分析採点Ⅲの話題性を振りまけば、
ゴールデンタイムのカラオケ番組で分析採点Ⅲが取り上げられる機会が
ぐっと増えるかもしれません。

このように、名人を名乗ることによるブランディング効果はかなり大きいと考えます。

名づけて、「高橋名人マーケティング」。
20年以上前のお話ですが、今でも十分効果が期待できそうです。

 

<追伸>
こういったお話、アイデアは「やったもの勝ち」です。

ありがたいことに、唯野のこのサイトには連日、
第一興商様もエクシング様もアクセスしていらっしゃるようです。

競合を「出し抜く」ためにも、まずは一アクションを起こしてみてはいかがでしょう?

マスコットもアンバサダーも、言ってしまえばユーザーの力を借りた戦略です。
両社で同じようなことをしていても、差別化には繋がりません。
両社で差別化に繋がらないことをしても、両社のパワーバランスは変化しないでしょう。

ここで、自社社員が自ら矢面に立ち、率先して広告塔になるという戦略を採れば、
間違いなく競合他社との差別化に繋がるはずです。

「失敗しても良いからやってみよう!」というノリの良さが、
新しいカラオケイノベーションを巻き起こす第一歩になると思っています。

…そんなにリスクはないと思いますよ、自社名人。

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