首都圏一都三県への緊急事態宣言が解除されてまだ間もない時期ですが、
今度は関西ならびに宮城県にて感染拡大の傾向が見られ始め、
4月5日に「まん延防止等重点措置」が大阪府、兵庫県、宮城県に適用されました。
この「まん延防止等重点措置」の適用項目の中には以下の記載がございます。
いわゆる昼カラオケ等でクラスターが多発している状況に鑑み、
法第24条第9項に基づき、
飲食を主として業としている店舗において、カラオケを行う設備を提供している場合、
当該設備の利用自粛を要請すること。新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針(新型コロナウイルス感染症対策本部)
https://corona.go.jp/expert-meeting/pdf/kihon_h_20210401.pdf
上記の通り、カラオケ設備の利用自粛を要請しています。
もっとも、「まん延防止等重点措置」の要請対象はお客様ではなく店舗に対してですので、
「利用の自粛」というよりも「提供の自粛」が正しい表現かと思います。
つまり、「お客様にカラオケを提供しないでください」といった要請です。
これに対し、業界団体である一般社団法人全国カラオケ事業者協会が
公式サイト上にて以下の声明を発表しています。
「カラオケ自粛」の正しい解釈について
「まん延防止等重点措置」実施に伴う政府「基本的対処方針」について、「カラオケ設備の利用自粛」が強調された報道を多々見受けます。ただ、この「カラオケ自粛」との報道は、対処方針の一部のみ切り取った内容と言え、以下に正しい解釈(下段下線部)を記します。
令和3年4月1日に変更となった「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」では、「いわゆる昼カラオケ等でクラスターが多発している状況に鑑み、法第24条9項に基づき、飲食を主として業としている店舗において、カラオケを行う設備を提供している場合、当該設備の利用自粛を要請すること」(https://corona.go.jp/expert-meeting/pdf/kihon_h_20210401.pdf) /24頁)と昼カラオケに関する記載事項が加わりました。
しかしながら同日発表の政府「事務連絡」(基本的対処方針に基づく催物の開催制限、施設の使用制限等に係る留意事項について)に、「なお、本事務連絡では、いわゆる昼カラオケ等でのクラスター事例が多発していることから、例えば、昼営業のスナック、カラオケ喫茶等における設備の利用自粛等を想定しており、カラオケボックス等への要請を想定するものではないことに留意されたい」(https://corona.go.jp/news/pdf/ikoukikan_taiou_20210401.pdf /4頁~5頁)との記載がある通り、クラスター事例が現在多発しているカラオケ喫茶や昼営業するスナックに対してカラオケ設備の利用自粛を求めるものであり、カラオケボックスや昼営業以外のスナックについて利用自粛を求めるものではありません。
カラオケボックスは、これまでにクラスター発生履歴の無い、換気能力に優れた歌唱施設です(https://www2.karaoke.or.jp/covid-19/digest_movie.php) 。また、「ガイドライン実施宣言ステッカー」掲示店(https://www2.karaoke.or.jp/guideline/checklist/information.php) は、ガイドラインに基づく感染予防対策を実践する安全・安心な歌唱施設や店舗です。コロナ禍では新しい生活様式として、マスク常時着用の上、日々の健康増進にカラオケをお役立てください。
2021年4月2日
一般社団法人 全国カラオケ事業者協会
つまり、メディアでよく耳にする「カラオケ自粛」の要請対象はカラオケ喫茶等であり、
カラオケボックスはいわゆる「カラオケ自粛」要請の対象外であるという声明です。
まず、ある程度カラオケに詳しい方でない限り、
カラオケ喫茶とカラオケボックスの違いがわからないかと思います。
以下はあくまで一般的な業態例ですが、
カラオケ喫茶は、喫茶店・スナック店形式の店舗内にカラオケ機材を一台置いてあり、
一台のカラオケ機材を利用して店内の複数のお客様で順番に歌唱を楽しみます。
カラオケボックスは、店舗内に複数のカラオケ設備付き個室があり、
お客様はそれぞれの個室で室内のカラオケ機材を利用して歌唱を楽しみます。
施設面における両者の大きな違いは「換気性」にあります。
カラオケボックスについては個室という性質上、
建築基準法においてそれぞれの個室には相応の換気環境を求められます。
ゆえに、比較的クラスターの発生しにくい環境にあると考えられます。
実際、全国カラオケ事業者協会も、
「カラオケボックスは、これまでにクラスター発生履歴の無い、
換気能力に優れた歌唱施設です」
と述べているように、カラオケボックスでクラスターは発生していないとの見解です。
したがって上記声明は、
「カラオケ自粛」を「カラオケボックスへの営業自粛」と拡大解釈しないようにと、
社会やメディアに対して訴えかける内容のものと言えます。
このあたりは全国カラオケ事業者協会のおっしゃる通り、
全ての施設を単に「カラオケ店」と丸められて論じられないように、
しっかりと声高に訴えておくべきものと考えます。
さて、気になるのは完全に名指しされている「カラオケ喫茶」のほうです。
そもそも、カラオケ喫茶がカラオケを提供できなければ、
いったい何をお客様に提供できると言うのでしょうか?
確かに「喫茶」と呼ばれてはいますが、
大半のカラオケ喫茶においてはその利用目的の9割はカラオケが占めていると思われます。
そういう意味でも、「カラオケ自粛」を要請されることとなる地域のカラオケ喫茶は、
非常に厳しい状況に置かれることとなります。
確かにカラオケ喫茶においてのクラスター報道は度々ございますが、
(当然にして)感染症対策をしっかり施して営業されている店舗もまた多くございます。
https://enjoysing.com/karaoke9369
上記で紹介したカラオケ喫茶のように、
ステージ前にアクリル板を設置する、店内換気を強化する、マイマイクを推奨するなど、
カラオケ設備を利用しながら対応できる感染症対策も多くございます。
行政としても、「カラオケ自粛」という単純な結論に落とすのではなく、
こうした施策を積極的に奨励のうえ、大々的に周知いただきたいと願います。
大勢の場での会食・飲食行為にはリスクがございますが、
「飲食自粛」という単純な結論にはならないはずです。
大阪府では吉村府知事自らが「マスク会食」という形式を推奨する動画を公表しています。
カラオケについても同様に、それこそ「マスクカラオケ」でも良いと思いますので、
行政のトップに安全な利用例をお示ししただけることを願っています。
<追伸>
正直、今のカラオケ業界は猛吹雪の中でただ耐え忍んでいるように見受けられます。
猛吹雪が収まるのをひたすら待つ、それまではじっと我慢。。
そうした我慢をし続けて既にもう一年が経過しました。
少しでも状況は良くなりましたでしょうか?
少しでも陽の光が見えてきましたでしょうか?
状況は全く変わることなく、未だに出口が見えず、
猛吹雪の収まる気配すら感じられないというのが実情ではないでしょうか?
このまま耐え忍んでいても備蓄を消費するばかりで、
いずれ尽き果ててしまうのではないでしょうか?
だからこそ今、新しいサービスを提示する必要があると考えます。
当サイトで再三申し上げていますが、
今こそカラオケのオンライン事業に乗り出すべきです。
カラオケのオンライン事業こそが、終わりなき猛吹雪の中に挿す一筋の光明です。
オンラインカラオケ大会の運営実績を持つ唯野奈津実にどうぞご依頼ください。
猿の知恵も借りたいほど状況を深刻に捉えられているのであれば唯野にご相談ください。
猿に相談する以上のリターンを必ずお約束します。
「業務相談」のタイトルで以下までメールをよろしくお願いいたします。
info@enjoysing.com
<追伸2>
変異型コロナウイルスが猛威を振るい始めているとの報道もございます。
今後、第三波以上に感染が大流行してしまう可能性もあるかもしれません。
最悪のシナリオですが、「カラオケ設備の利用自粛」どころか
「カラオケ店の全面営業禁止」という命令が下されることになったとすれば、
カラオケ業界はいったいどうなってしまうのでしょうか?
ゆえに、リスクヘッジの観点からも、
今のうちにオンライン事業に乗り出しておくべきと考えます。