昨今のカラオケボックスの多くでランチタイムサービスを設けています。
ランチメニュー + カラオケ歌い放題で、値段設定も、多くのお店で1000円未満。
お昼ご飯付きでカラオケ歌い放題で1000円未満というのは、
お客様にとってもお得かと思います。
ランチサービスとして一番有名なのはシダックスさんの「ゆったりランチ」。
620円でランチメニュープラス1時間歌い放題。
(上記写真はメニューの一部を抜粋、他にも豊富に揃っています)
コロッケ倶楽部さんは店舗によって多少異なりますが、
1000円のランチメニュープラスお昼時間フリーで歌い放題(10時~18時・19時まで)。
(上記写真はメニューの一部を抜粋、他にも豊富に揃っています)
他にも、コート・ダジュールさんやカラオケの鉄人さんや歌うんだ村さんの一部の店舗など、
多くのカラオケ店でランチサービスを提供しています。
お昼ご飯を食べてカラオケを歌って1000円で収まるので、お客様もお得感満載かと思います。
ただ、このように数多くのカラオケ店でランチサービスは見かけるのですが、
同様のサービスを施した「ディナーサービス」となると、見かける店舗はほとんどありません。
ディナーサービスを提供する数少ないカラオケ店のひとつ、コート・ダジュールさん。
こちらは、1950円からのディナーセットで、カラオケ3時間歌い放題。
2名様以上から利用できます。
サービスそのものは非常良いと思います。
ただ、唯野の考えるディナーサービスとは少し違います。。
こちらのサービスは、どちらかというとカップル向け、あるいは宴会客向けという感がしています。
2名以上、3時間、そして1950円からという料金設定。
つまり、複数人での「会合」的な使われ方を想定したディナータイムに思われます。
唯野の考えるディナーサービスのターゲット客層は、一人暮らしの独身の方。
特に、仕事帰りに一人カラオケを楽しむようなお客様です。
一人暮らしの方々の中には、夕食をコンビニのお弁当や外食で済ます方も多いです。
同時に、一人暮らしの方々の中には、仕事帰りに一人カラオケに来店する方も多いです。
こうした方々は、おそらくカラオケの前後にどこかで食事を取ることになるはず。
であれば、カラオケボックスで食事をしてもらえれば良いのでは?
料金は1000~1500円程度でカラオケ1時間歌い放題。
夜料金ということを考えればお客様的にも決して高くないでしょうし、
何より、カラオケの前後に食事に行く手間も省けて便利です。
それに、1時間入室でしっかり食事をすると大抵カラオケの時間が足りなくなってしまうもの。
(毎日のようにカラオケ店で食事をしている唯野が言うので間違いありません)。
つまり、ある程度の延長が見込めるのです。
結果、ディナーコースを1時間パックで設定したとしても、
さらに1時間程度の延長によるルーム料金の収益が見込めるというわけです。
ここで大事なのは、ターゲットはあくまで仕事帰りの一人暮らしの会社員。
つまり、一人カラオケあるいは少人数カラオケの客層、ということ。
多くのカラオケ店では、未だに団体客をターゲットとした戦略が中心となっています。
しかし一人カラオケ全盛のこの時代、
いかに一人カラオケのお客様の客単価を上げるか、という発想で戦略を練ったほうが現実的です。
会社員の方の帰宅時間帯は、大抵夕方の6時から8時くらいです。
この時間帯は平日のカラオケボックスは閑散時間帯のはず。
この時間帯の集客率を上げ、収益を増やすには、
この時間帯にマッチした客層に魅力的なサービスを提供すれば良いと考えます。
カラオケチェーン店の本部のみなさま、ぜひとも検討されてはいかがでしょう?
カラオケコンサルタント:唯野奈津実
<補足>
シダックスさんのメンズメニュー。
今のところ、一番唯野の考えに近いのはこちらです。
サーロインステーキ+生ビール+2時間歌い放題で1000円 。
プラス300円でライスとスープ付き(ほとんどの方がこちらもオーダーすると思います)。
ただ、毎週木曜日のメンズデー限定(ケータイ会員のみ)で、
特にディナーに特化しているわけではないのが唯野の考えとは違いますが。。
<蛇足>
「一人カラオケのお客様なんてどうせオーダーしないでしょ」という発想は完全に思考停止です。
工夫次第でオーダーしますし、「いかにすればオーダーするか?」と考えるべきです。
たとえば、店員さんがカラオケルームに食事を「持っていく」のではなく、
お客様のほうに、厨房・フロントに食事を「取りに来てもらう」など。
(大型スーパーのフードコート方式ですね)。