テレビ番組のカラオケ企画などではよく、一般のカラオケユーザーの出演を公募しています。
テレビ東京の「THE カラオケ★バトル」や日本テレビの「歌唱王」やテレビ朝日の「音楽チャンプ」、
あと、今年はTBSで生放送で100点出したら賞金100万円のカラオケ番組も2回放送されました。
また、カラオケをメインとした番組ではなくても、
たとえばテレビ朝日「ミュージックステーション」では昨年、カラオケ特集の放送回があり、
その時も一般のカラオケユーザーが何名か出演されていました。
実はこのように、多くのテレビ番組では出演できるカラオケユーザーを常に求めているのです。
そこで、「ぜひとも自分もカラオケ番組に出たい!」という方々向けに、
番組側が「こういう人に出て欲しい!」と求めているターゲット像を紹介いたします。
◆1. (一般的に見て)歌が上手いと言われる人
大半のカラオケ企画では歌の上手さにフォーカスを当てますので、
当然、まずは歌の上手い人を制作サイドは探しています。
もっとも、歌の上手さは「一般的に見て上手い人」ぐらいであれば十分OKです。
プロと遜色ないレベル、までの人を求めているわけではありません。
そもそも、ある一定レベル以上に上手ければ視聴者は十分納得します。
それに、制作サイド(番組ディレクターなど)も決して音楽のプロではありませんので、
「ある程度に上手い人」と「プロレベルに上手い人」との見極めがつきません。
そういう意味で、一般のカラオケファンとしてある程度上手いと言われる方であれば、
十分にテレビ出演のチャンスはあるかと思います。
◆2. 視聴者への紹介をしやすい人(キャッチコピーを付けやすい、など)
視聴者からすれば、いくら歌が上手くてもその出演者は有名人ではなく「素人」です。
当然、その人のことを知っている視聴者は(身内・知人を除けば)皆無でしょう。
したがって、制作サイドからすれば、
素人のその人がなぜ今テレビで歌っているのかを、視聴者に納得してもらう必要があるのです。
(視聴者に疑問に思われたり飽きられたりしたらチャンネルを変えられてしまいます…)。
したがって、その出演者の背景(普段何をしている人か)にも焦点を当てることが多いです。
そういう意味では、たとえば意外性のある職業の方など、番組的に「使いやすい」です。
医者や弁護士などの固い職業の方々、ラーメン屋さんや大工さんなどの職人さん、
また、一般的なサラリーマンであっても、たとえば歌うま名物社員として社内で有名な人など、
とにかく視聴者に興味を持ってもらえそうな背景があれば、実際の放送でもテレビ映えします。
まずは最初の段階で「この人は面白そうだな」と番組担当者に思ってもらえるエピソードを用意して、
それをアピールすることが大事かと思います。
◆3. 歌っている時の表情に見栄えのある人
これも視聴者のことを考えると大事な要素です。
実際、一生懸命歌を歌うという行為は、ものすごく神経を使って集中するものです。
音程・リズム・発声・声量バランス・そして感情表現など…。
ただ、こういった歌声の要素ばかりに意識が向きすぎると、
歌っている姿や表情がどう「見られているか」という部分がおろそかになることがあります。
実際、我を忘れて熱唱していると物凄く表情が崩れてしまう場合があります。
番組の選考審査では、歌唱力だけでなくこうした「見栄え」もチェックされているはずです。
平たく言えば、「テレビに出しても良いレベルの『歌い顔』か?」という点です。
ちなみにここで言う見栄えとは、決して生まれ持ったルックスのことではありません。
歌っている時の表情が不自然に崩れすぎて視聴者に見苦しく思われないか、ということです。
一生懸命に歌うあまり、顔がしわくちゃになったり表情が苦悶に満ちたりしていないか、
そうした見栄えも、応募前にしっかりチェックしておくと良いかと思います。
逆に、歌いながらしっかり笑顔を見せられる人は制作サイド的には高ポイントかと思います。
◆4. 歌うまキッズ
これは◆2の理由にも該当しますが、
(歌に限らずとも)子供なのに大人顔負けに凄い、という絵は視聴者からも共感を得やすいです。
たとえば「歌の上手い子供」→「将来の夢は歌手」というストーリーは視聴者にもわかりやすいです。
(将来の夢が歌手ではなかったとしても、それはそれでツッコミ所としても使えます)。
もっともカラオケ番組業界では、実は歌うま女子は飽和状態で、
むしろ歌うま男子(小学生~中学生)の方がものすごく需要が高いです。
(唯野宛にもよくテレビ局から「歌うま男子を紹介してください」的な依頼が入ります)
男の子の場合、声変わりもあってなかなか歌唱が安定しない時期でもありますが、
歌に自信のある男の子をテレビ局は探していますので募集を見かけたらぜひ応募してみてください。
◆5. 意外性のある人
◆4の歌うまキッズと逆のパターンですが、
たとえば「高速HIP HOPを絶妙なライミングで滑らかに歌い上げる88歳MCおじいちゃん」
がいれば、視聴者も「凄いっ」と釘付けになるかと思います。
高齢者とHIP HOPなど、ギャップのある組み合わせを実現できる方はテレビ受けしやすいです。
あのスーザン・ボイルさんもイギリスのオーディション番組に最初に登場した時は、
ごく普通の中年女性の見栄えで、とても相応の歌唱力の持ち主とは見られていませんでした。
しかしながらいざ歌が始まると、会場中が圧倒され大拍手が沸き起こりました。
番組制作者は会場のその様子を見て「してやったり」の感だったに違いありません。
視聴者の予想を良い意味で裏切る「意外性」を持っている人もテレビ的には使いやすいです。
◆6. 自然な歌い方で高得点を出せる人(採点機能を使用する場合)
決して歌のプロではないごく一般の視聴者にとって、
カラオケ採点機能による得点結果は数値で判断できるという意味で非常にわかりやすいものです。
とは言え、カラオケ採点にある程度詳しいカラオケファンであれば、
採点で高得点を取るコツもまた十分に熟知されているものと思います。
もっとも、番組出演の際にそうした採点用のテクニック「のみ」を駆使して高得点を出すと
視聴者が混乱してしまいます。
「え、今の歌で99点なの…?」と。
視聴者にこのような疑問を持たれると番組自体の説得力も失いかねませんので、
いわゆる「採点歌い」的なテクニックで高得点を獲得するタイプの方は番組から敬遠されます。
なので、仮に高得点のテクニックを加えるのであれば、
基本としては十分に上手く歌いながらも、
制作サイドにも一般視聴者にも極力わからないような自然な形で行う必要があります。
もっとも、採点にある程度詳しいカラオケファンであれば大概見抜けるものですが…。
(マイクの動きなど)。
いかがでしょう?
カラオケ番組に一度出演してみたいと思われているカラオケファンの方は、
このように制作サイドの狙いや視聴者的なわかりやすさという観点から考えてみると、
比較的対策は取りやすいと思います。
唯野も多くの方々の雄姿をカラオケ番組で拝見できることを期待しています。
<追伸>
昨年、テレビ朝日「音楽チャンプ」さんは、
唯野プロデュースカラオケ大会「東京カラオケまつり2019板橋大会」の会場に
スカウトに来られていました。
(大会進行の妨げにならないよう、会場での直接のスカウト行為はご遠慮いただきましたが…)
その後、当大会に出場された方々の中から数名に後日オファーを掛けられ、
番組本選では、当大会出場者の阪本一颯さん(当時中学二年生)が見事優勝されました。
このように、テレビ関係者は全国のあちらこちらで出演候補者を探し回っています。
確実に出演の需要はございますので、
ぜひとも多くの方々にテレビ出演のチャンスを勝ち取っていただればと思います。
<追伸2>
唯野が初めてカラオケ関連でテレビに出たのは今から10年以上前、
2009年にNHKさんの「一人でカラオケに行く人がいる」の事例としての出演でした。
当時は数台の大型カメラを目にして気が動転したものでした。
今ではすっかりテレビも慣れましたが、この時の焦りぶりは今でも覚えています。