カラオケ大会は歌唱時間の長い曲のほうが得か?

何度かこの場で申し上げていますが、
日本カラオケボックス大賞の東京都代表を決めるカラオケ大会
「東京カラオケグランプリ」の総合プロデューサーを、
2015年度も唯野奈津実が務めさせていただきます。
(6月1日からエントリー受付開始予定です)。

東京カラオケグランプリ2015特設サイトはこちらです(徐々に更新中)。
http://karaokeboxaward.com/

2015osaka 2015.03.20
(ポスターは日本カラオケボックス大賞)

東京カラオケグランプリでは、ワンコーラス(1番のみ)の歌唱による審査方式ですので、
ワンコーラスの間でいかに自分の歌唱力を魅力的にアピールできるかが勝負になります。

さて、これは東京カラオケグランプリに限らずのお話ですが、
ワンコーラス歌唱のカラオケ大会に出場される方の中には、
あえて歌唱時間の長い曲をセレクトしようとする方もいるかと思います。

ステージで歌う条件は、全員同じワンコーラス。
どんな曲をセレクトしても、みんなワンコーラス。
であれば、少しでも長い時間歌ってアピールしたいということですね。

唯野の感覚的な数値ですが、一般的な曲のワンコーラス時間は1分半から2分程度。
このあたりが平均的な曲の長さかと思っています。

もちろん、曲によってはワンコーラスの長い曲もあります。
唯野が過去にカラオケ大会でよく歌ってきた、
五木ひろしさんの「山河」や神矢翔さんの「かあちゃん」などは、
いずれもワンコーラスが3分近くもある長い曲です。

ほかにも有名どころでは、高橋真梨子さんの「for you…」や
Misiaさんの「Everything」やいきものがかりの「ありがとう」など、
ワンコーラスのカラオケ大会で好んで歌われる曲も多々あります。

では、はたして歌唱時間の長い曲のほうがカラオケ大会では有利なのでしょうか?

唯野はカラオケ大会の審査員も務めますのでその目線で申し上げますが、
カラオケ大会の審査は基本、減点方式です。
したがって、歌唱時間が長ければ、そのぶん思わぬミスが入り込む可能性もあり、
そのせいで結果的に評価が下がってしまうというリスクもありえるのです。

もちろん、長い曲であってもミスなく素晴らしく歌い上げる方も多いでしょう。
でもそういう方は、きっと歌唱時間に関係なく素晴らしい歌唱を見せられるはずです。

また、曲が長ければ長いほど、楽曲構成に応じた歌い方の工夫が求められます。
たとえば高橋真梨子さんの「for you…」であれば、
ワンコーラスの構成は、Aメロ・Aメロ・Aメロ・Bメロ・サビといった流れです。

このような、同じ(ような)メロディの繰り返しが続くタイプの曲の場合、
それぞれのメロディを歌い分ける工夫が求められるものです。
(仮に同じように歌ったとすると、聴いているほうは飽きてしまいます…)。
こういった歌い分けのテクニックもまた、審査員のチェックポイントとなるところです。

したがって、歌唱のアレンジ具合を問われるという意味においても、
一般的なAメロ・Bメロ・サビといった流れの曲よりも難易度は高めなのです。
つまり、長い曲だからといって必ずしも高評価に繋がるとは限らないということです。

唯野の所見ですが、選曲においては、
あまり神経質に歌唱時間にこだわり過ぎなくても良いかなと考えます。
(もちろん、短すぎる曲はアピールしづらいので避けたほうがよいですが)。

曲の長さではなく、いかにその曲で自分の魅力を最大限アピールできるか?
これが大事かと思います。

単にとにかく長時間ステージで歌うことが目的なのか?
それとも自分らしい良い歌唱をして良い評価を得ることが目的なのか?

…このあたりを今一度振り返って見るのも良いかもしれません。

<余談>
もちろん、カラオケ大会出場者の中にも、
審査は気にしない、とにかくステージを楽しんで歌いたいという方もいるものです。
そうであれば、存分に自分の好きな歌を歌って楽しむのが一番かと思います。
長い曲でも良いでしょうし、短い曲でも良いでしょう。
普段のカラオケボックスでは味わえないステージ歌唱を存分に楽しめば良いのです。

カラオケ大会である以上、歌唱力で優劣を競うのは基本軸となるものですが、
歌唱力以外の「パフォーマンス」や「がんばり」などにもフォーカスを当てて、
その部分でも表彰者が出るようなカラオケ大会を、今後も追求していきたいと思っています。

タイトルとURLをコピーしました