つい先週より、日経BPさんの「小さな組織の未来学」というビジネスサイトで
「社長のためのカラオケ・コミュニケーション術」という連載を始めさせていただきました。
http://www.nikkeibp.co.jp/atclcsm/15/041600002/041600002/
上記の連載の冒頭でもお話ししているとおり、
2001年以降におけるカラオケ人口は毎年4600万人〜4800万人の間を安定して推移しており、
「不況」「不況」と言われながらも、
カラオケはここ15年程度、日本人の娯楽の定番として人気を保ち続けています。
(全国カラオケ事業者協会「カラオケ白書2014」より)。
もっとも、カラオケ人気は相変わらずとしても、カラオケ業界としてみると
勢いのある事業者もあればやや調子が悪いかなと思える事業者もあります。
カラオケ事業者をざっくり2つに分けると、
カラオケ機種を開発して展開する「カラオケメーカー」と、
カラオケ機材を置いてサービスする「カラオケ店舗」(オペレーター)があります。
カラオケメーカーで言えば、2000年代はじめには10社近く存在したものの
2010年にエクシングさんがUGAのBMBさんを吸収合併して以降、
ここ5年は、第一興商さんとエクシングさんの2社のみとなっています。
(正確にはコシダカさんの「すきっと」もありますが、ここでは割愛します)。
★2010年~
(*画像:唯野出演番組「The MONDO Times~made in Japan カラオケのすべてより」)
このように、カラオケメーカーについては、数々のメーカーが撤退していき、
今ではDAMの第一興商さんとJOYSOUNDのエクシングさんの2社が
お互いに凌ぎを削っているという状況です。
では、カラオケ店舗についてはいかがでしょう?
こちらも数多くのチェーン店が全国に存在し、
唯野の知る限りでも、10店舗以上を展開するカラオケチェーン店は40社以上ございます。
その中でも最近勢いのあるお店とそうではないお店があります。
では、その「勢い」を見分ける指標を紹介します。
それは、店舗数の推移。
ここ1~2年で積極的に新店をオープンしているところはやはり勢いがありますし、
逆に、閉店するなどして店舗数が減少していっているところは勢いの陰りが見られます。
では参考までに、カラオケ店舗数上位10社の、この1年間の店舗数の増減を紹介します。
01. ビッグエコー(388店)(+46店)
02. まねきねこ(369店)(+29店)
03. カラオケBanBan(331店)(+40店)
04. シダックス(283店)(-20店)
05. コート・ダジュール(168店)(+11店)
06. ジャンボカラオケ広場(139店)(+6店)
07. カラオケ館(122店)(+1店)
08. JOYSOUND直営店(103店)(+30店)
09. コロッケ倶楽部(99店)(+12店)
10. カラオケ歌広場(76店)(+8店)
(カッコ前:2015年01月現在の店舗数、カッコ後:2014年01月現在の店舗数との差分)
(店舗数は、エンジョイシングの独自調査によるものです)
特に多く店舗数を増やしているのは、
この4チェーン店は毎月のように全国に新店舗を出店していて、大変勢いを感じます。
特に伸び率で言えば、JOYSOUND直営店さんの展開は目を見張るものがあります。
また、ビッグエコーさんは400店舗に迫る勢いですし、
第2位につけるまねきねこさんも2015年04月にカラオケムーンさんを傘下に入れたことで、
合算すると約20店舗の増大となります。
第3位のBanBanさんも、ここ数年という間隔で見れば、伸び率はナンバーワンかと思います。
逆に、目立って店舗数を減らしているのはシダックスさん。
数年前までは300店舗以上を展開していて、
カラオケチェーン店としてはナンバーワンの店舗数を誇るカラオケ店だったのですが、
2015年01月現在では第4位に後退しています。
また、新店舗についてもここ1年ほどは出店の情報がありません。
しばらくは、立て直しの時期に入るのかもしれません。
他、ベスト15までを見渡してみると、新店の出店が最近見られないカラオケ店としては、
歌うんだ村さんとカラオケの鉄人さんが上がります。
店舗数の推移は、あくまで指標のひとつに過ぎませんが、
多くのカラオケ店に日々通っている唯野から見ても、勢いとの相関は大きく感じるところです。
特に、シダックスさんの今後の巻き返しに期待したいところです。