首都圏で50店舗強を展開する中堅カラオケチェーン、カラオケの鉄人さん。
鉄人さんと言えば独自のカラオケ選曲システム「鉄人システム」が有名です。
鉄人システムというのは、言わばカラオケの機種を統合した仕組みのこと。
簡単に言えば、どの部屋でもDAMもJOYSOUNDも歌えます、といったものです。
鉄人システムのリモコン。
ご覧の通り、「JOY」「DAM」「UGA」などの選択肢がございます。
なお、機種本体の管理は店内で行っているため、
各ルームにはDAMやJOYSOUNDの機体は設置されておりません。
さて、この鉄人システムを大きな特色のひとつとしていたカラオケの鉄人さんですが、
9月28日の公式サイトのニュースリリースに
一部の店舗にLIVE DAMルームを導入した旨のお知らせが掲載されました。
https://www.karatetsu.com/whatnew/index.php
というわけで、早速伺ってきました。
唯野が伺ったのはこちらの自由が丘店です。
早速、お部屋に入ってみると…
このように、LIVE DAMが設置されています。
つまりこちらはLIVE DAM専用ルームというわけです。
(なお、9月28日現在、こちらの店舗のLIVE DAMルームは2部屋とのことでした)。
…一般的なカラオケボックスからすると「当たり前」のお話かもしれません。
しかしながら、機種の統合システムを売りとしていたカラオケの鉄人さんが、
特定の機種の専用ルームを設けることを公式ニュースリリースに掲載するということは、
これまでのスタンスから鑑みて、非常に大きな転換点と考えられるのです。
統合システムの大きなメリットは「選曲の際に機種を指定できる」という点にあります。
たとえば、この曲はDAMで歌いたい、この曲はJOYSOUNDで歌いたい、
といったニーズをお持ちのお客様にとっては大きなメリットと言えるでしょう。
しかしながら、統合システムの最大のウィークポイントは、
選曲の仕組みをシステム管理しているがゆえに、
選曲以外の部分(コンテンツなど)については遊べないという点にあります。
わかりやすく言えば、精密採点DX-GやDAM★とも動画を使うことはできませんし、
分析採点マスターやうたスキ動画も使うこともできません。
特に昨今、DAMの精密採点DXシリーズはテレビ番組などの影響もあって、
非常に人気の高いコンテンツとなっています。
その精密採点DXシリーズを鉄人システムでは遊べないとなると、
ユーザーへの訴求力という面において、大きくマイナスに響くことが想定されます。
つまり、ただ歌うだけではなくコンテンツも楽しみたいというユーザーにとって、
カラオケの鉄人さんは選択肢から外れてしまいやすいということです。
このあたり、一年前にも同様の記事をアップしていますのでよろしければご覧くださいませ。
https://enjoysing.com/2017_08_30_00_37_07
さて今回、カラオケの鉄人さんが「LIVE DAMルームを導入しました」と
公式ニュースリリースに掲載いたしました。
まさにこのことは「当店でも精密採点DXを楽しめます」ということを、
対外的にアピールしたいという意志の表れのように映ります。
おそらく現時点では、LIVE DAMルームの導入自体はまだまだテストケースなのでしょう。
しばらくはどのぐらいの反響が得られるのかを各店舗からリサーチしていくものと思われます。
とは言え、これは唯野予想ですが、
おそらく徐々に鉄人システムからの脱却を図る方向性に動くのではないかと考えています。
今後のカラオケの鉄人さんの動向ならびにニュースリリースに要注目です。
<追伸>
カラオケの鉄人さんの地域別店舗数です。
◆東京都:36店舗
◆神奈川県:14店舗
◆千葉県:3店舗
計53店舗になります(2018年9月28日現在)。
https://www.karatetsu.com/tenpo/
カラオケの鉄人さんも、全社・全店舗を挙げてのカラオケ大会を開催すると、
これまで以上のますますのブランディング効果が期待できると思います。
全53店舗のお客様から代表者を選出して一堂に介するイベントを開催すれば、
各店舗においてお客様の継続した来店動機にも繋がり、お店もより活性化していくはずです。
なにせ店舗名が「カラオケの鉄人」です。
「カラオケ鉄人グランプリ」というイベント名で2018年度の「鉄人」を募る。
…鉄人さん、いかがでしょうか?
<追伸2>