カラオケマックさんが第一興商さんグループ入りしました。

季節も夏に変わったばかりの6月1日。
第一興商さんのニュースリリースサイトに以下の記事が掲載されました。

「株式会社Airsideの株式取得(子会社化)に関するお知らせ」
http://www.dkkaraoke.co.jp/stockinfo/financialinfo/ajaxfiles/pdf/20170601_kogaishaka.pdf

Airsideは、首都圏を中心に「カラオケマック」40店舗をチェーン展開しており、
同社を子会社化することにより、当社カラオケボックス事業の業容拡大と相乗効果による事業
基盤の強化が期待できるものと考え、同社を取得したものであります。
(上リンク先より記事を引用)

会社名ではピンとこないかもしれませんが、株式会社Airsideさんというのは
全国に約40店舗を展開する中堅カラオケボックス、カラオケマックさんの運営事業者なのです。

つまりこれは、カラオケマックさんが第一興商さんグループ入りするというニュースなのです。


カラオケマックさん田町店


カラオケマックさん川崎店

ここ数年、カラオケボックス業界の御三家と言えば、
ビッグエコーさん、まねきねこさん、カラオケBanBanさん。
3店とも店舗数は400超えを果たしており、4位以下を大きく引き離しています。

中でもまねきねこさんは出店ラッシュが続いており、
店舗数でビッグエコーさんにほぼ並ぶほどの勢いを保っています。

そんな中、カラオケマックさんが第一興商さんグループ入りしたことで、
再びビッグエコーさんグループが一つ抜き出た形となりました。

以前も記事で書いたことがありますが、
中堅カラオケチェーンが大型カラオケチェーンに吸収されるケースが
最近よく見られています。

「カラオケミューズさんがビッグエコーさんグループに参入しました。」(2015年5月1日記事)
https://enjoysing.com/2015_05_01_00_14_38

ミューズさんを含め、ここ数年ですと、

◆カラオケムーン(シンシア)さん → まねきねこさんグループへ
◆カラオケミューズさん → ビッグエコーさんグループへ
◆バナナクラブさん → ビッグエコーさんグループへ
◆カラオケ804さん → コート・ダジュールさんグループへ
◆メガトンさん → JOYSOUND直営店さんグループへ

といったところが挙げられます。

そして上記に挙げた店舗はすべて、
しばらくはグループ入り前のブランド店舗名を保ってはいたものの、
ほぼ1~2年のうちにグループ入り後の店舗名に衣替えする形となっています。

そういう意味で言えば、全国のカラオケマックさんも1~2年のうちに
赤い看板の「カラオケマック&ビッグエコー」といった形に変わることが予想されます。
(あるいは名前は単に「ビッグエコー」さんかもしれません)。

先ほど申し上げた通り、現在のカラオケボックス業界は、
ビッグエコーさん、まねきねこさん、カラオケBanBanさんの3店舗に特に強い勢いがあります。

カラオケマックさんがグループ入りしたビッグエコーさん。
新規出店数では他競合を引き付けない勢いで展開しているまねきねこさん。
閉店後のシダックスさんを数多く引き受けているBanBanさん。

大規模店はますます大規模に。
この流れは今後も続いていくものと思われます。

<追伸>
それでは中堅カラオケチェーンが大規模カラオケチェーンとの競争に勝ち残っていくには、
どのようにすれば良いのでしょう。

シンプルに言えば、独自のサービスを展開することです。
大規模カラオケチェーンでは真似のできない、小回りの利くサービスを展開すれば良いのです。

そしてもうひとつは、カラオケ店のサービスの原点に立ち返ることです。
つまりは、「歌うことの楽しさ」に軸足を置いたサービスを展開するのです。

あくまで唯野感覚ですが、
カラオケボックスがカラオケ以外のサービスに力を入れ始めた時、
それはカラオケでの集客が上手くいっていないことを自ら認めていることのように映ります。
(例:ルームを貸し会議室にする、駐車場を貸し駐車場にする、ダーツなどカラオケ以外のホビーを導入する)

そうではなく、カラオケ=歌うことの楽しさ自体が訴求力となるサービスを提供すれば、
そのサービスが魅力的であれば、自ずとお客様は歌を歌いにカラオケボックスに来店されるはずです。

歌うことの楽しさを打ち出したサービスを展開している中堅カラオケチェーンの実例を、
唯野は以前、読売オンラインに執筆させていただきました。
合わせてお読みいただければ幸いです。

「耐久戦?カラオケボックス業界 変わる勢力図」(2016年12月20日記事)
http://www.yomiuri.co.jp/fukayomi/ichiran/20161220-OYT8T50059.html?page_no=4

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